当美術館 所蔵 の 錦木 をご紹介したいと思います。
錦木 とは、江戸末期から明治にかけて、当時の文人、画人が嵐牛との交友の証として記した
寄せ書き帳のことで、現代の色紙にあたります。
この文人墨客の寄せ書き帳はまた、当時の東海道を大勢の人々が往来した証でもあります。
全体で117人の俳句、絵、その他で構成されており、当時の俳人の多くは絵も書いていた
と思われます。
これらを見ると、嵐牛が画人との付き合いも深かったという事を推察する事が出来ます。
短冊(和歌・俳句などを書き記すための縦長の料紙)は、一般的に挿絵の入った物が少ない
のですが、嵐牛の俳句には挿絵入り(挿絵師 春隆)の短冊が多く見られそれが特徴となって
います。
錦木の内容は卓池および卓池の門人・嵐牛の門人・村松以弘・喜多武清をはじめ谷文晁の門人、
成瀬大城などの書などですが、今回は下記をご紹介したいと思います。
なお名倉竹里は、芭蕉が初期の頃盛んに提唱していた作風『風雅』という言葉を使っていますが、
その他については不明の部分が多く竹里について何かご存知の方に情報を頂ければと思って
おります。
また、挿絵師 春隆 についても不明の点が多く、同様に情報をお待ちしております。
@ 村松以弘 当時の掛川藩のお抱え絵師
A 名倉竹里 鶴田卓池の門人の俳句
B 成田蒼虬 俳句
C 師匠 鶴田卓池 俳句
D 師匠 鶴田卓池 山水画
E 成瀬大域 書
F 喜多武清 絵
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